中村カウンセリングルームのブログ記事
2015 11/01 18:47
「トラウマを消してしまったら、また同じ過ちを繰り返してしまうのでは?だから、トラウマの辛さは、そのまま抱えていた方がよいのでは?」このような疑問や不安をときどきお聞きします。テレビ番組の中でも同じような質問が出ていました。トラウマを消す、ということについてですが、たとえば、EMDRというトラウマの心理療法では、トラウマ記憶それ自体が、消...
2015 10/26 19:57
頭では、ポジティブに考えたり、前向きに考えたりするのが良いのは、理屈ではよくわかる。だけど、そう考えてみても、心の底から、前向きにはなっていない。自分自身に向かって、ポジティブ思考を繰り返し言い聞かせても、どうも納得していない。どこか自分に嘘をついている気がして、しっくりきていないし、腹の底では後ろ向きに思っている。だから、そんなに...
2015 10/20 19:25
トラウマとなるのは、大きな事故や災害などの被害体験だけではありません。親子関係、夫婦関係、恋愛関係、友人・知人関係、学校や職場での人間関係などにおいて、大きなショックや強いストレスを受けるようなこともトラウマとなり得ます。むしろ、「ひととの関係」において生じるトラウマの方が、相談としてははるかに多いです。トラウマを受けると、さまざま...
2015 10/12 19:59
私たち人間は、無力な状態で生まれて来ます。ヒトの赤ちゃんは、他の多くの動物の赤ちゃんとは違って、自分で動いて食物を獲得したり、危険を回避したりすることができず、生物学的には自分一人ではほとんど何もできません。そのため、親(養育者)の力に頼らなければ死んでしまうので、乳幼児にとって、親は自分の生死に関わる、とりわけ重要な存在と感じられ...
2015 10/05 19:41
私たちの人間観や世界観は、自分のもつ感情の影響を強く受けています。たとえば、私たちは大きな悲しみの感情を抱えているとき、周囲の世界が色あせ、活気がなくみえます。強い怒りを抱えているときは、身の周りの人も、怒りを抱えているようにみえることがあります。自分で自分のことを否定的にみているときは、周囲の人も自分のことを否定的にみているように...
2015 09/29 19:12
心に強いストレスを受けているとき、私たちは知らないうちに、呼吸が浅く乱れたり、息を止めていたりします。それと同時に、体のいろいろなところに力が入って、頭、顔、あご、首筋、肩、胸、背中、お腹、腰など、体のあちこちの筋肉が緊張がしていることがよくあります。そのようにすると、ネガティブな感情が、ぐっと抑圧されたり、意識から切り離されたりす...
2015 09/23 19:30
自分の気持ちを抑えて、ひとのことを優先しすぎたり、ひとに合わせ過ぎたりして、心身ともに疲れ切り、調子を崩してしまう、というパターンのある方はとても多いです。もちろん、ひとの喜びや幸せを大事に考えるという、優しさや思いやりの気持ちは、たしかにとても大切です。それと同時に、自分自身の喜びや幸せにも意識を向けて、心のケアをし、自分を大事に...
2015 09/16 20:09
子どもは、両親や祖父母や周囲の大人たちに、本当に感じていることを、しっかり話を聞いてもらうことで、「自分は大事にされている」「自分は尊重されている」と感じます。そして、自分は価値ある存在なんだと、根本的な自信が育まれます。反対に、ちゃんと話を聞いてもらえていないと、「自分は大事にされていない」「自分は尊重されていない」と感じます。そ...
2015 09/16 19:35
9月18日(金)は、心理臨床学会への出席のため、臨時休室させていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
2015 09/07 19:35
私たちの心の中には、傷ついたままになっている子どもの自分など、過去の自分が、ちゃんと癒されてない状態で存在していることがあります。その傷つきを癒すための方法の一つに、イメージ療法があります。まず、目を閉じて、しばらくゆったりとした呼吸をしてリラックスします。そして、心の中に意識を向け、傷ついた子どもの自分の姿を見つめます。子どもの自...